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第77話
突然、俺の口元にそそり勃った翔自身が当たった。
先走りでびしょびしょに濡れたそれは、どっしりとした重量感を唇に与えた。
鼻にツンとあの独特なにおいが広がる。
「イヤだったら我慢しなくていいぞ。」
言うなり、翔が続きを始めた。
それに負けじと、俺もペロリと先を舐めてみる。
苦くて塩っぱくて、でもどこか甘い…大丈夫、続けられる。
俺の愛しい男の…これがほしい…ほしい…
なにかが外れたように、俺は夢中で目の前のそれに手を添えてしゃぶりついた。
きっと拙い口技のはず。でも精一杯気持ちよくしたい。
両サイドに少しずつキスを落としていき、舌先で舐める。裏筋も玉も丁寧に。
一番イイとこ、どこなんだろう…ぼんやり考えながら唇と舌を這わせる。
ただ、ひたすら舐めて吸い付く。
カリ首をぐるりと舐めたら、ピクリと反応した。
ここ?唾液を絡めてひたすら優しく刺激していく。
お返しとばかり、俺のイイところを探し当てた翔も、そこばかり責めてくる。
「んふっ、ぐっ、んふんっ、んっ」
ダメ、出そう、
そう言いたいのに、口一杯に翔のものがあるから、くぐもった声しか出てこない。
翔の巧みな口淫で俺はあっけなく果てた。
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