77 / 516

第77話

突然、俺の口元にそそり勃った翔自身が当たった。 先走りでびしょびしょに濡れたそれは、どっしりとした重量感を唇に与えた。 鼻にツンとあの独特なにおいが広がる。 「イヤだったら我慢しなくていいぞ。」 言うなり、翔が続きを始めた。 それに負けじと、俺もペロリと先を舐めてみる。 苦くて塩っぱくて、でもどこか甘い…大丈夫、続けられる。 俺の愛しい男の…これがほしい…ほしい… なにかが外れたように、俺は夢中で目の前のそれに手を添えてしゃぶりついた。 きっと拙い口技のはず。でも精一杯気持ちよくしたい。 両サイドに少しずつキスを落としていき、舌先で舐める。裏筋も玉も丁寧に。 一番イイとこ、どこなんだろう…ぼんやり考えながら唇と舌を這わせる。 ただ、ひたすら舐めて吸い付く。 カリ首をぐるりと舐めたら、ピクリと反応した。 ここ?唾液を絡めてひたすら優しく刺激していく。 お返しとばかり、俺のイイところを探し当てた翔も、そこばかり責めてくる。 「んふっ、ぐっ、んふんっ、んっ」 ダメ、出そう、 そう言いたいのに、口一杯に翔のものがあるから、くぐもった声しか出てこない。 翔の巧みな口淫で俺はあっけなく果てた。

ともだちにシェアしよう!