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第166話
翌日着いたところは俺が悩んでいるときや辛いときによく連れていって貰った海だった。
人も疎らで波の音だけが響いていた
「せいくん」
「何?」
「芸能活動続けるの?」
「え?」
「今後もさ、星くんは人気が衰えることはないと思うんだ」
「…」
「だからさ…また今回みたいなことが起こるとも限らない」
「…」
珍しく真顔で真面目な話をする父を見ながら話を聞いていた
「ごめんね。心配なんだ…もう目覚めないかもしれないと思った時怖くて…星くんは僕ら夫婦にとってかけがえの無い存在で失いたくなくて…くるみさんと沢山話した。このまま続けさせていいのか?何が星くんにとって一番いいのか…」
「…俺は…やっぱりこの仕事好きだし続けていきたいと思っているよ」
「…そっか…そうだよね…」
「有り難う。心配してくれて…」
「俺は星くんの父親だからね。
でも頑張りすぎないでね。
星くんはなんでも一人で出来ちゃうからたまには甘えてもらわないとつまんない」
口を尖らせて拗ねたように話す父の姿に自分は幸せなんだと改めて思った
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