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第73話
希一の反応に碧は完全に当てられてしまった
彼の服の下へ手を滑らせ目繰り上げる
そしてその白い肌へ唇をツッ這わせる
「ああっ……」
希一の喘ぐ声に碧は堪らなくなり
彼のズボンの下から主張するそこへ手をやる
既にズボンにシミを作っており
その様子に碧の目の色が変わり
段々と息も荒くなっていく
彼のズボンを脱がそうとしたときだった
「ぃ、や……やめ……
やだ………」
希一がこれ以上されるのを嫌がり
見ると少し震えているのが分かった
「希一?」
まさか自分とそう言う関係になるのが嫌なのか?
もしかして陽介の方がいいのか……
腹の中で黒いものが渦巻く
しかしよく聞くと何か希一が小声で呟いている
「……わ…い……」
「何?」
「こわ…い……
こわい………」
それは碧が嫌なのではなくて
行為が怖いと言うことらしい
彼の反応からして未だ経験がないみたいだ
「大丈夫だ、最後までしない
楽にしてやるだけだ……」
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