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この熱は消えぬまま
オレが使わせてもらってるゲストルームは、よくダイスケも使っているらしく、慣れた様子でクローゼットから着替えを出していた。
ああ、てっきりケイの服だと思っていたが、あれはダイスケのだったのか。
ぽいぽいとベッドへそれらを放り、ちらりとオレへ視線を寄越す。
「……俺、いつもここに寝てんだけど」
「うん?」
「………………なんでもない、シャワってくる」
ドアノブに手を掛けると、何か思い出したようにくるりと戻ってきた。
忘れ物か?と口にしようとした時、そこに暖かなものが一瞬だけ触れた。目の前には真っ赤な顔で視線を逸らすダイスケ。
「…俺、かなり寝相悪いからな」
それだけ告げると、今度は本当に部屋を出て行った。
ああ、それは一緒のベッドで寝てもいいという事だろうか?
都合良くそう解釈して、消えない熱を必死に抑え込んだ。
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