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第1話の2

バンドが解散してしまえば、諒は本名の「日向(ひゅうが)諒」の名義でソロ活動をすることが決まっている。  解散に最後まで反対していた麻也の今後は、全くの白紙だった。  いや、いろいろとオファーはあったし、自分でプロジェクトを立ち上げることももちろんできた。  しかし、麻也には何も決められなかった。  とにかく混乱したまま…いや、納得できないまま解散の日を迎えてしまった、そんな感じだった。  日付が変わり、今日でバンドとしての契約も切れる。 「あと4日で21世紀か…何だか信じられないよね…」  窓の外の漆黒の闇に目をやって、麻也は何となく言った。  が、少し寂しくなる。  他のメンバーは、新しい世紀に、生まれ変わるように華々しく新プロジェクトを展開していくのに、自分は…

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