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第10話 恋は難あり 2ー

恋には、ハプニングがつきものだって、言うけれど、そうそうないもんだって思っていた。 恋は難あり。そんな言葉がぴったりな出来事が訪れた。 今日は、新学期でもないのに、新しい先生が来るらしい。 よく考えたら担任の白沢美香先生が産休だって一週間くらいだったか言ってたな。 今まで忘れていた。それぐらい大好きになってしまったからかもしれない。だって、眼中に隼人しか入ってこないんだから。 どんな女の子がいて、ナンパされても隼人以外なんてどうでもいいってくらいにな。 「皆さん。産休で休まれる白沢美香先生の代わりに来る新庄真琴(しんじょうまこと)先生です。」 「よろしくお願い致します。美香先生が休まれている間お世話になります。」 へぇー。真琴っていうのか。 もしかしたら、女の先生かも…なんていう望みは消えた。 「よろしくお願いします。先生?」 「うるせぇ。顔近づけるな。気色わりぃ。」 「釣れないですねー。ねぇ学校案内してくれませんか?授業一時間目なかったら。」 「確かにないが…何かお前は嫌だ。どうせなら可愛い先生を案内したかったな。」 「俺可愛いでしょ?綺麗な髪に、艶やかで、くりくりした目で。案内したかったということはしてくれるんですね?ありがとうございます。」 「いつまでもうるさくされるのは、嫌だからな。とっとと行くぞ。」 そんな二人を隼人が見ているとはわからなかった。

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