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第12話
ようやく撮影が終わり家に帰った司
シャワーを浴び上半身裸の状態で
ベッドへとダイブする
「疲れた……
あんのクソガキ手間かけさせやがって」
後輩に対して愚痴をこぼす
そして携帯を弄ると
司が開いたのは電話帳
そこには飛鳥の家の電話番号が写る
会いたい
飛鳥と話すのは楽しかった
聞き上手で癒される
何より可愛い
幼き日の事を思い出す
いつも自分の後を追ってきた
小さな体で自分に抱き着く彼は本当に可愛かった
寝るときも一緒で飛鳥の体温だ温かくて
いつも抱きしめて寝てて朝起きると息苦しそうにしてて
両親に窒息死させる気かと怒られてたっけ
それは今でもしっかり覚えている
懐かしくて自然と笑顔になる
でも離れ離れになった時のこともしっかり覚えている
自分はちゃんと別れというものを理解していたが
飛鳥はまだ会えなくなると言うのを
そこまで理解していなかったように感じた
だから今思えば凄く可哀想だ
「飛鳥………」
今すぐにでも電話したいと思ったがもう夜も遅い
明日電話しようと思う
そしてそのまま司は眠りについた
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