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第14話
そして飛鳥の家に着いた
ふぅと息をつきインターホンを鳴らすと
ガチャリとドアが開いた
「いらっしゃい」
勢い良く飛び出してきた飛鳥
その様子がとても可愛く愛しかった
「悪いな急に」
「ううん、嬉しいよ」
入ってと言われ司は飛鳥の家に上がる
「今日も母さん仕事?」
「うん、そうなんだ」
それにしても前も思ったけど
この家には何もない
何と言うか必要最低限しかない
「それにしても凄いな
バイトもやってるなんて」
「そんなことないよ
それにお金無いから稼がないと
学校も行けなくなっちゃう」
「え?そんなに困窮してんの?
なんで?」
「なんでって母子家庭だし……」
確かに母子家庭なんだろうけど
そんなバイトしなければ学校行けないほど緊迫
しているなんて到底思えなかった
「だって父さん養育費だって十分過ぎるほど払ってるはずなんだけど」
「え?ああ、そうなの……?」
父さんは飛鳥をいつも心配してた
少しでも力になりたいと養育費の他にも誕生日や
クリスマス、お年玉と結構お金を振り込んでいた
でも飛鳥はそんなこと知らないといった様子だ
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