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※【番外編】お出かけ→sideT
「オジさんは、ホントに相変わらずだね」
康史は帰っていく親父の背中を見つめて、感心したように呟く。
まあ、あの人はいつまでも変わんねえだろうな。
「カレシ、トラさんの息子さんだったのねえ。まあ、似てるとは思ってたのだけど。で、今日は?」
串崎は康史に問いかけ、俺に視線を向ける。
「吊りをしてみたくて。でも、本格的なのとか、俺の部屋じゃ無理だろうし。こないだ緊縛したら、可愛くて…………」
つり?釣り?
奥の部屋に通されながら俺は首をひねる。
「縄吊りはなかなか素人には難しいし、吊るにはでかすぎよね。身体が。普通の家なら天井が壊れるわ」
串崎の野郎は俺をニヤニヤ見てくる。
腹が立つが、言っていることがよく分からないので、いきなりつかみかかるわけにもいかない。
「じゃあ、部屋を貸してレクチャーしてあげるわ。よかったらモニタリングして、観客も呼んであげるけど、どうかしら?」
「いや、今日はレクチャーだけで。6月のイベント出てくれるって約束したから、少しづつ慣らしたいので」
「あら、楽しみだわ」
話の内容に口を出さずに歩いていき、扉の1室へとうながされて中に入る。
「トール、今日は縛って吊るすのを教えてもらいたいから、脱いでくれる?」
聞いてはいるが、すでに上着を脱がせてシャツに手をかけている。
「ああ。わかったけど……、つるって?」
すでに上半身は脱がされてしまいながら、俺はベルトに手をかけて外す。
わざわざレクチャーを受けるとか、難易度たけえのか。
「ん、縛って吊るすんだよ。トールは重いし俺の家の天井につれないし………………」
えーと、なんだ?思考回路が止まりそうだ。
思いながらも靴を脱いで脚をあげて脱がされるのに協力している時点で俺もかなり駄目だな。
「あ、辛そうだな…………吊り下げるのか」
「あら。今パイパンなの?つるつるね」
勃起している股間をみられて、俺は眉を寄せる。
「1回剃ったら、痒くて仕方ねーんだよ」
「それにしても、勃起しちゃって可愛い」
「ロータはまってんだよ。自然にじゃねえ」
いちいち腹が立つ。
「串崎さん、あまりからかわないでください。可愛くて抑えきかなくなります」
康史がよくわからんフェチを発動しているが、気にしないことにする。
ベッドというより台座に座れといわれて腰を下ろすと脚を開かされて台座に載せられる。
「暴れたら危ないけど?大丈夫?」
「トールは縄酔いするみたいで、こないだ縛っただけでキマッちゃったみたいだったので、先に縄掛けしたいです」
こないだのより細めの黒い縄を手にして、康史は俺に微笑む。
「まず、トール、脚を開いたままで足首を両手で握っておいてくれるか」
本能的に、俺は何故か食われる、と思った。
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