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※フィスト →sideT
まな板の鯉とは、まさにこのことだ。
素っ裸の俺のカラダを、じっくりと康史は謎の料理人よろしく眺めまわす。
「トールの腕や脚ってすごく長くて、綺麗な筋肉がついてて凄いそそるよな。ベッドの真ん中までずれて、体育座りしてから両脚横に拡げてくれる」
優しい眼差しに見下ろされ、体は更に熱くなり自分だけまっぱだかという状況もあいまって、体温がどんどん上昇していく。
言われるがままベッド真ん中までいくと、膝をたてて脚を横に拡げて康史に曝け出す。
もう期待しまくっているのか、ぐんと真ん中でペニスは屹立して、鈴口からがじっとりと湿ってきているのがなんとなく恥ずかしい。
「で、ヤス、ふぃすとってナニ?すげえ、気になる」
後でと言った表情が、かなり気になって聞いてみるが、まだ、康史は俺に教える気はないらしく、首を横に振る。
前に使った媚薬入りのローションのボトルを手にして、ベッドの上にあがってくる。
「ヤりながら教えるよ、大丈夫。トールがキモチよくって頭の中がおかしくなったら教えてあげる。…………滅茶苦茶になるくらいキモチいいことだよ」
ローションを手にだばだばとかけて、ゆっくりと俺のアナルに指を這わせ、ゆっくりおぬぷっと押し込む。
「クスリは、あんまっ、…………ヤダ!!ン…ッ……ハァ…、ヤス…………ッ……わけわかんなくなっし、きおく、なくしたくねえ…………」
「少しだけにしておくよ…………トールの弱気は滅多にみれないから、たまにはいいけどね、でも、離れるとかは二度と言わせない」
いつもよりゆっくりな動きで、指がぐるぐると胎内で左右に蠢く。
括約筋を解すようにその周りを広げるようにひっぱられては、窘めるように軽く緩められ、何度も繰り返される。
ぽたっぽたとカウパーが垂れ落ちて、腰を自然に浮かせて揺らしてしまう。
さきっぽに刺さったピアスが濡れて、ぽたりぽたりと粘り気を含んだしずくを落としていく。
二本目を入れて、横に広げた隙間にボトルから直接ローションを注がれる。
「…ァ、ッ、、、ああ……ッヤス…………ゆび、もっと…奥に………ッくれ」
浅い括約筋ばかり、執拗にぐちゅぐちゅっとかき回され、まったく奥を擦ってくれない指に焦れて、俺は腰を捩ってねだる。
それでも、康史の指先はまったく奥まで入り込まず、内側を開くように指で押して伸ばしたりを繰り返す。
媚薬で熱をもった箇所をまったくいじることもせずに、ひたすら指は浅い箇所と入り口ばかりをこね回す。
もう片方の手で、乳首のピアスをひっぱりながらごろごろと転がされ、背筋を通り抜けるようなビリビリとした電流のような刺激に背中を反らし、
「……イ…っああ…ッ……ァア…イク……ッあああ、っいく」
俺は早速腹部に白い粘液を撒き散らす。
「早いね…………トール淫乱だよね。おっぱいだけでイけちゃった?」
康史は喉で笑い、冷たい目で見下ろして快感に開閉を繰り返すアナルの淵を指で大きく広げて、手にした瓶をぐぷぷぷっと俺の中に押し込んでいく。
「ッひい…ああああッ………あああッああ…………ック、ッあああ」
「もう、こんなエロイ体なのに、俺から離れられると思ってるの?俺から離れたら、誰にここを埋めてもらうの?」
意地悪な口調で耳元に囁きながら腰の裏に腕をあててゆっくりと瓶の中身を俺の中に注ぐ。
「イッああ………であああッ…………あつい…や、あ…ッアア――」
ずぽっと瓶を引き抜いて、ぬるぬるに濡れた指を今度は四本押し込めていく。
「トール、俺のこの腕を、トールの奥まで届くくらい挿れてあげる」
圧倒的な圧迫感に脳みそがおかしくなる。
内股が痙攣して、ずぶずぶと少しづつ押し込まれる感覚に背筋を何度も反らせて腕でシートを掴んで逃げをうちたくなる体を抑える。
「グ………ッッアアアア、む、り、ッ、や、す……ッアアアア…ヒ、ィ……………っつあああ」
ゆっくり俺の体の様子を見ながら拡げられていく感覚に、俺は腰をあげて精液を放った。
人間がら追い詰められると、子孫を残すために欲情が増すという説は本当なのか。
「……ッひ………ぁあ………ああう…ううう……うう……あ、あ、…………う」
「トール……動かすよ……」
康史は、俺の腹の中までグイッとは手を押し込み、拳を握ったのか、動くたびに内臓を殴られているような感覚に悲鳴しかあげられない。
涙腺も壊れてしまったようにだばだばと溢れて、膀胱も圧迫されたのか、じょろじょろっと温かい液体が漏れ出てくるのを感じる。
「ッアア――ッああああッひい、ひい、ひい、ああッ………ッ」
内部から蹂躙される感覚が、段々とぞくぞくとした快感へすり替えられていく。
「腕いれられて、おもらししながら感じちゃってるね。すげえ淫乱で………たまんねえよ。トール」
囁かれる言葉も遠くなってくる。
脳みそがぐるぐるして、腰を振って動きに答える。
おかしく……なる…………たすけて………ほし……い。
俺は必死に腕を伸ばして、康史の背中を掴んですがりついた。
俺がすがりつけるのは……オマエだけだ。
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