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第225話

家に帰るとカレーのいいにおいが出迎える。 ぐーぐーと腹を鳴らしながらリビングに顔を出すと優登が夕食の支度をしていた。 「ただいま。」 「おかえりー。 兄ちゃんテストだから代わりにカレー作っといた。 テスト終わったらゲームで対戦、約束な!」 「わかった。 また叩きのめすな。」 「次は俺が勝つんだって!」 母親の帰りが遅い日は当番で家事を分担する。 優登も10歳になったからと簡単な食事も作る様になりテスト勉強に時間を割ける様になった。 それまでもテスト期間中の食事当番はカレーやハヤシライスが多かったが、優登が作ってくれたのは格別美味しい。 ありがとうと伝えると、お互い様だよと大人びた事を言ってきた。 煮込み終わった鍋の火を止め、夕飯まで優登と火燵で勉強をする。 優登も文系らしく算数の宿題に手こずっていたが、ヒントを出すとスラスラと解いていった。 若い分飲み込みが早く羨ましい。 点けっぱなしのテレビからはまた大雪が降ると伝えていた。

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