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16.さほり
「うふふ、この後どうするつもりですか?」
ウサギの耳をつけた可愛い顔が、俺の目を覗きこんでにっこりと笑った。細い腰を蟹挟みにした俺の内腿を、彼の手が撫であげる。
温かい指が皮膚を這う感覚に、股間の興奮が高まった。
「ごめん、その…… 慣れてなくて」
「あぁ、初めてですもんね?大丈夫、最初はみんなそうです。すっごく気持ちよくしてあげるから、リラックスしてくださいね?」
ピンクのビキニを着たラビ君が、俺の両脚に手を添えてゆっくりと開く。彼とお揃いを選択した紐パンはピチピチで、俺の先端は三角の布からはみ出してしまっていた。
「もう、こんなに感じてくれてる…… 」
彼はキレイな目を細めると、屈んでそこにキスを降らせた。
「ん、あ…… っ」
敏感なところに触れる、柔らかい唇の感触。ソファの上で、むき出しの尻が跳ねる。
「もっと、してほしいですか…… ?」
蠱惑的な笑みを浮かべたまま、ラビ君は動きを止めた。
その愛らしい顔を映したモニターに表示されたのは、「つづける」「やめる」という二択のボタン。続ける場合はもちろん、プレイに応じた金額が課金される。
バーチャル風俗を試したのは初めてだ。自宅にいながら、ヘッドギア一つで、ここまでリアルに感触を再現できるとは。
科学の進歩は素晴らしい。
チェンジは不要。声と性格の設定も、このままでいいだろう。俺は迷わず「つづける」を凝視し、素早く三回瞬きした。
「ありがとう、嬉しいです。一緒にもっと、気持ちよくなりましょうね」
ラビ君が再び動き始めた。腕を上げてそっとその頬を両手で包むと、彼はウサギの耳を揺らして幸せそうに微笑んでくれた。
【了】
※ 第一回タグ終了後、イラストにテキストをつけていただいたSS。※ よって文字制限140Twitter枠外。2020/2/5
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