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第1話 僕、淫魔です! -1-
―……僕は闇の中、目覚めた。
「………………ここは、どこだろう……? 記憶が全壊していて……良く分からない……?」
辺りを見回すと、どうやらとりあえずは建物の中で横たわっていた様だ。
でも、ここがどんな建物か……暗くて分からない。
ただ、何か……長椅子がたくさん並んでいるホールめいた所……ってのが何となく分かる。
暗闇の中で目が慣れたきたから、僕は自分の身体をペタペタと触りながら具合を確かめてみた。
正直、身体に痛み等は無いんだけど、所々に違和感が……。
「僕……"人間"じゃなくなったんだ……?」
だって、この頭の両脇……側頭部にあるヒツジの様な小さな巻き角に背中には根元は蝙蝠、端は鳥の様な羽になっている翼、お尻からはヒョロリとして先端がハート型の黒い尻尾。何となく、悪魔めいている。……ってか、マジ悪魔?
そして髪はオフホワイトのショートボブカット、肌は褐色……。
服は金太郎みたいな前掛け? ……みたいなのに、股がすごく浅めのぴったり黒皮ホットパンツに、黒皮のミドルブーツ。
……ある意味、とても挑発的な格好だな、僕。
―……ぐぅうううぅぅ~~……
「………………お腹、空いた……。何か……食べ物を……」
そうだ、食べ物。例えば……男の人の、精液……とか……。ねっとりとした濃い目なの……。
「ん? ……男の人の、せーえき? ネットリ濃い目?…………~~~~!???」
ぼ、ぼ、僕は! 僕は、今、何を!? 何をぉおおおッ!??
「そ、そうだ! 食べ物を探そう!!」
そう思い立ち、僕は歩き出した。
歩きながら角と尻尾と羽と"隠した"。
何だろうね……。不思議と呼吸をする様に隠せたんだ。もちろん、出そうと思えば出る。
出し入れが自由に出来ると分かっただけでも、何となく誰かに褒めて欲しい気分になった。
そして歩いている内に、どうやら居住区に入ったらしく、僕は数多のゲームの主人公よろしく何となくクローゼット等を漁った。
実は……自分のこの服装をどうにかしようと、無意識に思ったのかもしれない……。
その、そんな漁り行為で僕は……
「―……何で食べ物を探して……シスターの服を見つけてしまったんだ……」
そう。そして歩き回って何となく分かった。ココが戦火に飲まれた廃教会だって……。
「…………外に出る時、この服装は……ちょっとアレだし、上から着ておこう」
こっちのシスター服姿の僕の方が、まだ格好的にマイルドだろう。うん。
僕は瓦礫の中から元は姿見として使われていたと思しき縦長の鏡を壁に立て掛けて、自分の具合を確認した。そして……
「これ、が、僕?」
自分で言うのも何だが、女顔でかなりの……美形。ウソだろー……?
女物である筈のシスター服が、恐ろしく似合ってる。
嫌ではない事実だが、直ぐに追随出来ずにたたらを踏んでいる自分が居る。
片手を鏡に伸ばし、残る手を自分に向けて、触診するように己を確かめる。
確かに、僕、だ…………
―……ガタン!! ガタガタ……ドサッ!!!
「……!!?」
な、何、今の音! ……僕が目覚めた……多分、礼拝場……? から?
こ、怖いけど……確かめに戻ってみよう……。
うう~~~……。何だか緊張する……っ。戦闘とか……起きませんよーにッ!!
「~~~……ぐぉっ……ぐぉおお……」
……意を決した先では酔っ払いのガタイの良いおじさんが、長椅子に仰向けに大口イビキをかいて寝ていた。
顔の赤さや雰囲気から、彼は"酔っ払い"の様だ……。
しかも……このおじさん、多分……勃っちゃってる……。
股間部分の盛り上がり方が……大きいもん……。
「………………精液……濃そう……」
―ぐぎゅうううぅ……ぎゅ―――……
そう呟いた途端、僕のお腹がベストタイミングで主張してきた。
僕はこの音でおじさんが起きてしまうのではと焦ったけど、全くそんな事は無かった。
見下ろす僕の飢えた視線を一心に浴びながら、緩みきった顔で股間を膨らませて無防備そうに寝ている。
「…………欲しい……」
腹ペコ淫魔の前でそんな無防備に寝ちゃうと、どうなるか~~~……
「……ぃ、いただき、ます……よ?」
……僕が教えてあげる、ね……?
そして僕は寝ているおじさんの股間の膨らみを解放した。
―ブルン! ブルン! ブルン! ブルル…………
「……スゴイ勢い良く出てきた……。それにやっぱり勃起……してる。……これなら、ちょっと、貰う……くらいなら……。……ん、んぷ……」
―ちゅ……ちゅ……ぴちゃぴちゃ……
「……ん……、んんっ……! お、美味しい……? この人の……美味しい~~……」
僕は少し先走りを舐めただけなのに、頭の中にお花畑が出来上がってしまった。
目の前……頭の中もチカチカキラキラとした星が飛び、おじさんのペニスが愛しくてしょうがない……。
見れば高身長に鍛え抜かれた身体、整っているけど、無精髭生え捲くりの初対面酔っ払いのおじさん。
そんな彼に、恋心に酷似した感情が湧きあがっている。
そんな変化を急に来たした僕。
内側と外側の変化はとても正直で、僕のペニスはおじさんの精子で一気に勃起し、穿いているホットパンツの丈が浅いせいか……外に飛び出していた。
先端からコプコプと先走りを溢れさせたまま、僕は息荒くおじさんの精子を求めて"ジュボジュボ"とペニスを唇で扱きまくった。
多分、シスター服のペニスが当たっている辺り……すごく濡れてる……。見なくても感覚で分かる。
そして僕……他人の精液搾取は初めてだし、腹ペコ過ぎて見境無く、とても熱心過ぎたんだなー……これが……
「……シスター……が、ナニしてんだ? ア?」
「…………ぁ……ぃ、あ、あの、おじさんのせーし、イタダイテマス……」
…………おきちゃった……。ヤ バ イ 。
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