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黙夜

「···犬かよ、そんなにしゃぶって」 「あんた、犬にこんなことされてぇの?」 軽く歯を立てながらハーモニカフェラ。 その刺激に腰が跳ねた。 股間で揺れ動く小さな頭に手を添える。 いつもはこちらの顔色を窺う所があるくせに、行為の時には人が変わったように意地が悪くなる。 「タマ舐めて欲しい?それとも口ん中で転がそうか?」 「···よく言うよ。して欲しいことする気なんかないくせに」 「まぁね」 愉しそうに口角を上げるその表情は肉食獣のもの。 そうしてまた熱い粘膜に包まれた自身が、解放を求めて震える。 達しそうになれば口淫を止めキスを仕掛ける···何度も繰り返されれば、プライドなんか捨てて大きな声で求めてしまいそうだ。 「···快感に堪えてるあんたの顔が好きなんだよ」 舌舐めずりしながら囁かれる言葉と注がれる視線。 それはまるでアルコールのように、俺の理性を奪っていく。

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