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朝陽 15

気持ちって… と思うのと同時に衿元を不自然に掻き寄せる仕草に違和感を覚えた。 「恵果さん、何を隠しているんですか」 思わず固く握りしめた手を掴んで衿ごと引っ張ると首筋が露わになり、その付け根には鬱血した跡が散っていた。 「誰がこんな…誰に付けられたんですか?」声が震えるのが自分でも分る。

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