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二人より早く目覚めた俺は人の家で勝手に悪いけど朝食を準備していた。 できたけどまだ起きてこない二人を起こしに行こうと寝室へ向かう 昨日の今日なので無理に起こそうとは思ってないけれど。 だから後からでも食べられそうなものを準備した。 そっと扉を開け中に入る。 「…まじか…」 思わず大きく息を吐く。 二人が抱き合って眠ってた。 「何これ…可愛すぎ…」 体の大きな御木本の胸に顔を埋めるようにして眠る藍。 暫く見詰めていると藍が身動いだ それに合わせて御木本がゆっくりと目を開けた 「…はよ。御木…」 「…おはよ…蒼…」 布団から半分だけ顔を出した御木本の頬がほんのり朱に染まってる。 「飯たべられそ?」 「ん…食べたい…った…」 昨日のことで身体中が痛いのだろう…顔を歪め涙を溢した 「御木…」 ゆっくりとベッドサイドに行き御木を抱き締める。 俺の腹辺りに顔を埋めすんすんと鼻を啜り静かに泣いていた 「御木…大丈夫…大丈夫だよ…ここには俺と藍しかいないから。な?」 「ん…」 「んんっ…」 声がした方をゆっくりと見ると藍がゆっくりと目を開ける 「蒼…御木本くん…何してるの?…僕も!」 そう言うと俺と御木の間に体を捩じ込ませる藍 「蒼…」 「ん?」 「…キスして?」 「は?」 「…っ」 「ごめ…今のなし…やだよね?」 苦しそうにうつむく藍。 「顔上げて藍」 目を潤ませながら顔をあげた藍に啄むようなキスをする。 きゅっと俺を掴む御木の力が強くなる。 「御木もちゅうする?」 「うん…」 同じように御木にもキスをする 「藍。勝手に台所借りたよ。ご飯食べられそう?」 「食べたい…蒼のご飯…食べたい…でも…動けそうもない…」 「ここで食べる?もってくるよ。御木も体きついでしょ?」 「お願い」 もう一度二人にキスをして寝室を出て食事を運んできた。 「食べられるだけでいいからね?無理しないでね」

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