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ホットミルクに蜂蜜 17話
意外とアッサリと引き下がったので西島は気持ち悪かった。
用心しなきゃな。なんて佐々木に対して警戒をする。
◆◆◆◆◆◆◆
「碧」
トイレを出てしばらくしたら斉藤に声を掛けられた。
「斉藤くん!」
思わず力んでしまう碧。
さっき、夏に聞いてみたら?と言われたばかりで、心の準備もしていないから力が入る。
「おはよ、あれ?碧、鞄は?」
「斉藤くん、ちょっと来て!」
斉藤の質問に答えずに碧は彼の腕を引っ張りトイレに逆戻り。
「どうした?」
ちょっと様子が違う碧に斉藤も気になる。
「あのね、えっと、」
碧はどう切り出して良いか悩む。
まさか、昨日情事を見ましたとは言いにくい。
モジモジしているように見える碧。
ふと、首筋に目がいく。
あれ?
斉藤の目に映るのは赤い印。
どうみてもキスマークだ。
「あーね、碧、やるじゃん!」
斉藤は碧が自分をトイレに何故連れてきたか予想した。
首筋のキスマークみれば予想はつく。
「えっ?なに?」
キスマークが付いている事に気付いていない碧は斉藤がニヤニヤしながら自分を見ている意味が分からない。
「なにって?誰に付けられたんだよコレ」
斉藤は碧の襟首を少しずらし、鏡に映した。
あっ!!!
首筋の赤い印をみた碧は顔が一気に熱くなった。
「子供だと思ってたら、いやはや碧ちゃん!誰だよ?同じ課の女の子?それとも他の会社?」
斉藤はさっきからニヤニヤしっぱなし。
「ち、ちが、」
碧は顔を真っ赤にしながら、しどろもどろだ。
「何が違うんだ?したんだろエッチ」
肩を軽く叩く斉藤。
「し、してない!」
「うそだあ、じゃあ、何だよこのキスマーク」
斉藤は首筋をツンツンと指先で突いた。
「ほんと、してないの!キスだけだもん」
「へえ、キスだけ?可愛いねえ、で、相手誰?教えろよ友達だろ?」
その質問に碧は困った。
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