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神父の懺悔
静かな御堂に低い祈りの声が響く
「愛は寛容で慈悲深く、己が利益を得る求めず……」
「神父様?どうなさいました?」
聖歌隊の少年は、真っ直ぐな瞳で父と拝める男を見る
「……違う、愛は奪うもの、利己的でそして、貪欲で貪り尽くすものだ」
『神よ許したもう、私の裏切りを罰するのならこの私を』男は声に出さない祈りをささげる。
「本当にどうされましたか?大丈夫ですか?」
「私を信じているね。ならば、こちらへ服を全てぬいで。そう、生まれたままの姿で私が清めてあげよう、私の愛で」
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