6 / 17

第6話 憎きパリピに惚れた日

 大音量で流れる音楽、叫び声のような笑い声。  静かな海辺へ越したはずだった。  なのに春の終わりと同時にやってきた五月の蠅。  「今日こそは文句を言ってやる」  意を決して出た浜辺、集まる視線に凍り付く。  「き、君たち!」  「君じゃないよ、僕は一弥。よろしくね」     ……手をとられて心臓がビートに合わせて跳ねた。

ともだちにシェアしよう!