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第11話 大阪の味は、愛とソースを絡めて

大阪の味は、愛とソースを絡めて は、素晴らしいゲストを迎えて…… 「 ここ? 」 「 すまん、迷ってしまって 」 「 うん、別にいいけど、 来たかったとこだろ? 」 ( 俺、健朗が、それならどこでもえーねん ) 暫くJRの大阪駅から梅田の地下街を歩く。 うーん、迷ってる? と途中思ったけど、漸く阪急線の方に健朗の足は向かう。 駅ビル構内から出て直ぐ、 古い飲食街の中道沿いにある お好み焼き屋の前でホッとしたように足が止まる。 店の中の空いた席を探す彼氏の背中に、 久しぶりに一緒に過ごす時間を愛おしく思う。 長いこと一緒に住んではいるが、 最近ではすっかり共にいることに慣れてしまって、 こうして二人で旅するのも本当に久しぶりだった。 ホテルを取るのに部屋の写真を見ながら、 なんか、緊張したw 店員に、カウンターなら直ぐに案内できますけどって言われて、 口ごもる不器用な相方に、後ろから思わず助け舟を出した。 「 あ、あっちの人立ったから、 空くかも ? 」 というと店員もすかさず、 「 ちょっと〜まってもらえますか? 直ぐ片付けますから〜 」 と愛想よく交わしてくれる。 少し紅くなった顔で俺の方を見ると、 「 やっぱりお前だな…… 」 と言うのがなんか嬉しい。 ちょうど良く空いた四人席にゆったりと二人で向かい合って座る。 「 えーっと、なにがうまいの? 」 メニューを開いた健朗の方に身体を寄せてその眼差しの先を覗き込む。 「 うん、 昔、剣道の大会で連れてこられて…… そんなに食ったわけじゃないが、おそらく、この辺りが 」 と言って指差したのは、 " オムそば " 「 へぇ?意外だな 」 ひょっとして連れてこられたって、 前の……彼女…… いや、いかん! そんなこと思い出すな!俺…… 「 もっと肉系からガッツリいくかと思った 」 「 うん、まぁ…… 最初にこれを食って……美味くて…… 食べさせたい と思った 」 僅かに恥ずかしそうに寄せた男らしい眉に、 なんだよ!それって、、、 なんか猛烈に嬉しくなった俺は、 「 じゃあ、それとな、 ビールだな! ひとまず 」 と思わずでっけえ声あげちまって、 向こうの方で店員の娘さんが笑ってるから、そのまま手を上げて呼んだ。 ビールの汗かいたジョッキをゴクゴクと飲み干すくっきりと尖った喉ボトケ。 いい具合に張った肩も力が抜けて、 目の前の男の色気に煽られそうだ。 周りの喧騒なんて俺の耳には届かない。 真剣な眼差しでオムそばをコテで切るその節だった指も、 少し汗の香るシャツをまとった肢体も、 全て全て、 俺のもんだと今でははっきりわかる。 健朗の口の端に残ったソースは しゃぶりつきたいほど 甘そうでねっとりと、、エロチック。 「 次は、と、 豚玉?と ねぎ焼き?も、美味そう〜 」 「 ねぎ焼きは、スジ入りがいいぞ たしか…… ソースと醤油と半分ずつにできるんですよね 」 はしゃぐ俺に合わせるように健朗も店員とのやりとりがいつもよりずっと軽い。 運ばれてきたビールジョッキを受け取って俺の前の丁度良い場所に置いたり、 汚れた皿を自分の方に片したりして…… 健朗、普通男同士でそこまではしないよ。 女の子の店員がはぁ〜?という顔でこっちを見てる。 こそばゆい気持ちと俺たちのことを知る人もいない場所に来た開放感はそんな事すら楽しめる。 ホテルはさぁ、 川べりのツインルームで、もって、 結構広めの部屋を奮発して…… 俺、 食べ過ぎないように気をつけなきゃな。 今夜はきっと…… 大阪ラブリーナイト ーーーーーーーーーーーー 今回の大阪名物の粉もんには、 私の大好きな作品 紅と碧湖様の 意地っ張りの片思い から イケメンで超前向きな拓海君と これぞ男だという寡黙で紳士な健朗さんのカップルに登場していただきました! このカッコいい素敵な二人で、 あの大阪のお好み焼きやさんに居たら超絶目立ってみんなの視線が釘付けにwww 紅と碧湖さん、 ご当地美味いものBLに書かせてくださいという勝手なお願いを、 快く受け入れてくださってありがとうございました😊

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