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第73話 姉の恋人と
姉の雛人形は立派な七段飾り。却て準備が難儀なのか何時からか男雛と女雛だけを飾るやうになりました。でも今年は久方振りに七段総て揃つてゐます。姉の結婚が秋に決まつたからでせう。結婚の挨拶に来た姉の恋人が、雛壇の陰で僕の小指を握り「俺が本当に好いてゐるのは君だから」と耳許で囁きました。
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#140字SSお題メーカー腐
#SS名刺メーカー
3月3日に作りました。雛人形と耳、両方を含めたつもりです。「歴史的仮名遣ひ」は適当です。
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