13 / 20

第13話

「誰に会いたいんですか?」 陽介は、ハッと目を見開いた。 よく知った声音が、聞こえた気がしたからだ。信じられずに固まっていると、もう一度同じ声が、「誰に会いたいんですか?」と問いかけてきた。 ようやく手を退けて、陽介は顔を上げた。 外灯に照らされ、逆光になっているが、誰だがすぐに分かった。 ーーー樹だった。 「…や、…いち?」 「何もそんなに驚かなくても良くないですか?俺がお化けみたいじゃないですか」  声と共に近づいてくる。明かりに照らされて見えた樹は、最後にあった日から、少しだけ大人びていた。服装もシンプルだが、以前のようなパーカーにジーンズよりも少しお洒落になったようだった。

ともだちにシェアしよう!