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ファーストキス。

うぎゃ───────────っっ!! キス・・・・・・! キス・・・・・・・っ !! 俺のファーストキスぅーーーっ! 俺のファーストキス! 記念すべき初めてのキスが! おおおお男となんてっ! 『 ・・・ん・・・・やっ・・・・』 『ほら、逃げないの。』 なんとか、顔を反らして逃げようとした。 けれど、がっつり アゴを掴まれ、上向きに固定されてしまう。 そうして 再び、唇を寄せてくる玲音を 止めようと手を伸ばしたら、いつの間にか 頭側にきていた咲哉が俺の手首を掴んで 動かないよう押さえつけた。 コ、コイツら・・・・っ! やっぱり、慣れてる! 慣れてるじゃんか! やっぱり、俺じゃなくったって・・・ 誰でもいいんじゃないのか !? 俺の事が好きなんて・・・・・絶対ウソだっ! 信じないぞ!俺は! 心の中で文句を言いまくっていると、わざとらしくチュッと音をたてて、唇が離れた。 『ふふ。ごちそうさま~ ♪ 美味しかった。』 『う、うるさい ////!離せっ!』 もう これで気は すんだか !? これで今日は帰してもらえるだろうか。 てか、帰りたいっ! 満足そうに笑う玲音に微かな期待をする・・・ が、その考えは甘かったって事を 思い知る事になる。 『玲音。次、俺!俺!』 テンション高めの咲哉の一言で。

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