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第3話

革靴の音が近づいてきた 顔を上げると、先生がいた 片手には車のキーがあった 「どこに向かうんですか、生徒連れて」 「わからない」 「、、、先生の家、行きたい」 どんな反応が返ってくるかな ミラー越しに、先生の表情を見つめた 先生の顔は変わらなかった 信号のたび、外を見ると悲しくなる 幸せそうな顔が並ぶから そんな顔に、先生は気づいてくれたのかもしれない だんだん明かりが少なくなって、静かになって、ついに車は止まった なんだ、先生、面白いじゃん

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