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監禁 1
透き通った太陽の光が部屋を照らす。
「……、」
また、朝が来た。
俺はだるい体を起こすと、窓に近寄り、外を見た。
まだ早朝ということもあってか、窓ガラスは白みがかっていて、車もあまり通ってなかった。
…アイツが来なくなって3日がたった。
あの日…暴力を受けた日から、朝霧の若頭は姿を見せなくなった。
もちろん他の奴が来る筈もない。
幸い足枷のチェーンが長かった為、バスルームには行けた。
だがそのチェーンも計算されて作られたのだろう、他の部屋へ続くドアや、廊下に繋がるドアにはたどり着けない長さになっていた。
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