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出会い:side 継⑩
お互いが十分に昂ぶっていき、俺の荒い息遣いと詩音の喘ぎ声が部屋の中で絡み合っている。
俺自身に追い縋るようにしがみ付く襞も、締め付ける窄まりも、気持ち良過ぎて何もかもが俺を煽り続ける。
何度も達しそうになって、それでもギリギリ耐えていたが、もう限界だ。
「あっ、ああっ…継っ…あっ、もうだめっ」
「くうっ、詩音…もう少しっ…」
パンパンという破裂音を響かせ、詩音の腰が砕けんばかりに追い込みをかける。
もう我慢できずに耳元で一言
「番うぞ」
その言葉に、詩音は妖艶に微笑んで こくりと頷いた。
俺はその細く柔らかな頸をひと撫ですると、狙いを定めて思い切り噛み付いた。
「あああーーーっっっ」「くうっ」
ぶわぁっと溢れる濃密な香りに鼻も口内も満たされ、身体中の血が沸騰して全身を駆け巡る。噛み傷からじわりと滲む血さえも甘くて美味しい…
左右から目の前に存在しないはずの二本の鎖が現れて、ガッチリと繋がって…消えた。
今のは…番の?俺と詩音は正式な番になったということか。
どくどくと、とめどなく出続ける俺の熱は、詩音の身体の奥に染み込んでいく。
詩音は息も絶え絶えに、乱れたシーツにくったりと倒れ込み、小さな声で呟いた。
「…噛んだの?…け…い、俺を…」
「詩音?詩音?」
慌てて揺り動かすが詩音は、ぴくりとも動かない。息は…している。大丈夫だ。
どうやら気を失ったらしい。
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