111 / 230
第112話
一言も伝えなかったから悔いが残るのかもな
虚しい気持ちは後からやって来る
そんな時だった
双子の兄 ライトからの突然の提案
「吹雪………
失恋した者同士、慰め合おうよ。
お前……ルイトの事、好きだったんだろ?
俺も先生が好きだったんだ……
…………セフレにならない?」
…………驚いた
もう、ただ呆然とした
俺の気持ちがバレてて、
ライトも嵐が好きだった
一卵性双生児
アイツと同じ顔、同じ声で誘われる
「代わりに、俺の事、抱いていいよ」
何、言ってんだよ……
正気か…………?
お前、そういうタイプじゃないだろ
ライトの手は震えてた
ヤケになってるのか……
…………もし、俺が断ったらどうするんだろう
他の奴にセフレの話を持ちかけるのか
大丈夫か?
変な奴に利用されたりとか……
不安そうな目
こんな弱気なとこ、初めて見る
ライトは思いつめた顔をしてた
ともだちにシェアしよう!