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第112話

一言も伝えなかったから悔いが残るのかもな 虚しい気持ちは後からやって来る そんな時だった 双子の兄 ライトからの突然の提案 「吹雪……… 失恋した者同士、慰め合おうよ。 お前……ルイトの事、好きだったんだろ? 俺も先生が好きだったんだ…… …………セフレにならない?」 …………驚いた もう、ただ呆然とした 俺の気持ちがバレてて、 ライトも嵐が好きだった 一卵性双生児 アイツと同じ顔、同じ声で誘われる 「代わりに、俺の事、抱いていいよ」 何、言ってんだよ…… 正気か…………? お前、そういうタイプじゃないだろ ライトの手は震えてた ヤケになってるのか…… …………もし、俺が断ったらどうするんだろう 他の奴にセフレの話を持ちかけるのか 大丈夫か? 変な奴に利用されたりとか…… 不安そうな目 こんな弱気なとこ、初めて見る ライトは思いつめた顔をしてた

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