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『蜜月旅行 92』終わりは始まり

 洋の美しい屹立を早く味わいたくて気が急く。水着のゴムに手をかけ、そのまま下へずらして脱がそうとしたら、洋が制止した。 「洋?」 「丈、これ以上は駄目だ。また水着が流されたら俺、一生恨むからな」 「ふっ……まさか続けてそんな馬鹿なことがあるか」 「丈となら……起こりうる!」  すでに蕩けて潤んだ目をしている癖に、妙に冷静に抵抗してくるんだから、可愛いものだ。 「じゃあどうしたら?」 「……挿れないで」 「えっ! それは拷問だろう」 「夜もあるし……ほら……す………なら……」  洋の顔が、完全に真っ赤に染まった。  こんなに肌を合わせて、いろんな体位でも抱いているのにまだ恥ずかしがるところが、いつまでも初々しく本当に魅力的だ。 「あぁ成る程、素股でいくか」 「あっ! いちいち口に出すな!」  恥ずかしがる顔をこれ以上見られたくないのか、洋は顔を両手で覆って頭を振っていた。なるほど、あれなら水着を全部脱がなくても大丈夫だ。  私と洋の間で何度かしたことはあるし、あれはあれで気持ち良いものなので、洋の希望を叶えてあげることにした。 「洋分かった。そうしてやるから。ほら、腰を浮かして。そうだ、少し水着を下げるぞ。あぁもうこんなに押し上げて苦しいだろう? 」  水着を少し下げると、ぷるんと洋の綺麗な屹立が表れた。  持ち主の顔と同様に、屹立も見惚れる程美しい。小振りでほっそりとしているが整ったバランスで、綺麗な色をしている。間近で見ると堪らない気持ちになり、思わずゴクっと唾を呑み込んでしまった。 「丈、そんな近くで見るなよ。こんなに明るい所で見られるのは苦手だって知っているくせに!」  悪いがそんな制止はもう届かない。私はぺろりと洋の屹立を舐めあげ、先端からつぷっと出てくる透明な滴を味わった。手で扱き上げると、ぐちゅぐちゅっという水音が波音に混じって聞こえた。 「あっ……ひっ……」 「こんなに濡らして、いい潤滑剤になるな」  空いている片手でやや強引に洋の乳首を摘まむと、洋の腰が切なげに震えた。両方を同時に攻められるのは、感じやすい洋には辛いようだ。 「変なこと言うな……あぁ……もう駄目……だ」  身体への愛撫を続け、お互い水着だけしか着ていない裸の肌を密着させて抱く。洋の閉じた太腿に私のペニスを挟み込み、脚が開かないように腰をぎゅっと内側に固定して揺らしていく。 「ん……んんっ」  洋の屹立が苦しそうに勃っているので、私が手で包み強弱を付けた刺激を与えてやる。  岩場なので、あんまり動いたら洋を傷つけてしまう。そう思うのに、あまりにも洋の太腿が適度な張りと禁欲的な空気で私を淫らに迷わすので、腰の動きを止められず、洋を大きく揺さぶってしまった。 「あっ……うっ……ううっ!はぁ……もう駄目……もう、いやだ……」  薄い胸を喘がせた洋が先に果て、続いて私の白濁のものが洋の股の間をピシャリと濡らした。 「丈……丈っ」 「どうした? 」  洋が必死に私の背中に手をまわしてくるので、ぎゅっと抱きしめてやる。 「……気持ち良かった」  恥ずかしそうに潤んだ目で、洋が私を見上げている。少し甘えたような表情が愛おしくて、優しいキスを落としてやった。  それから暫く二人で仰向けのまま、南国の青空を見上げた。どこまでも続く空に吸い込まれそうだ。この空の向こうの時空を超えた人たちも、こんな清々しい気持ちでいるといい。 「丈……喉が渇いたよ。さっきホテルの売店でマンゴージェラートが美味しそうだったんだ。戻ったら買ってくれよ」 「あぁいくらでも」 「本当に? じゃあすぐに戻ろう!」  洋が先に立ち上がり、岩場を歩き出した。 「あっ!」  その後姿に絶句した。  なんてことだ!!  洋の薄い生地の水着が見事に破け洋の可愛いヒップの割れ目がハート型に見えているじゃないか!!  プリッとしたハート形の割れ目が歩くたびに揺れて、刺激的過ぎる!  洋……お前……魅惑的過ぎるだろう……こっこれはまずい。 「んっ? どうした?早く行こうよ!」  洋は全く気がついていないらしく、私に花のように綺麗な笑顔を向けてくれる。  あぁ……これを教えるべきか否か。  実に頭が痛い。

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