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第63話

僕が捨てられる前…大好きな父さんと母さん、そして兄さんがいた。 どこにでもあるような幸せな家族。 でもある日、僕は学校で女の子みたいとバカにされて服を脱がされたりしたのだ。 それが辛くて父さんに話した。 それが全ての始まり。 父『そうか…夕食食べて、母さんが仕事へ行ったら父さんの書斎へおいで?』 僕『はい…。』 夕食後、指示通り書斎へ行く。 コンコンッ 父『入って。』 ガチャッ 中に入ると父さんだけでなく、兄さんもいた。 僕『あれ、兄さん…?』 兄『俺達が慰めてあげる…??』 そのまま僕は父さんにも兄さんにも 服を脱がされて、 体のあちこち触られて、 挙句の果てには、父さんの友達や兄さんの友達まで呼んで僕を晒し者にした。 だが、挿れられはしなかった。 その日から 父さんの母さんへの態度が可笑しくなり、父さんも兄さんも母さんを愛さなくなった。   母さんが可笑しくなってから父さんも兄さんも僕には関わらなくなった。 僕の救いは母さんだけだったのに…   母『あんたのせいだ…あんたなんか死ね! あんたのせいで!! あんたのせいで可笑しくなった!! あんたみたいな子… 引き取らなければよかったわ!!!! 出て行きなさい!!!!!! 一生帰ってこないで!!!!!!』 そう言って家を追い出されて、途方に暮れて歩いていた。 その一週間後に和哉さんが僕を拾ってくれて。 最初は物凄く何もかもが怖かった。 だけど、和哉さんが暖かかった… だからもう捨てられないようにしなきゃって。 あの時のことを思い出して僕は新武さんを前に可笑しくなった。

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