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第65話
紅華『お前やっぱ兎じゃん…わりぃな、
垣田から連絡あってやべと思って急いだんだが大丈夫じゃなそうだな…。』
苦しそうな顔をする会長に首を横に振る
七瀬『グスッ…僕…何もされてないし、新武さんに泣かされた訳じゃ、無いので…。』
紅華『じゃあ何で泣いた』
七瀬『僕だけの、秘密、です。』
少し取り繕える余裕が出てきたので、ニコッと笑いかける。
涙は取り敢えず引っ込んだ。
そんな僕に会長は酷く傷ついた顔をする。
それに僕も心が痛くて新武さんを見るとまだ納得いかなさそうな顔をしていた。
七瀬『新武さん…』
僕の呼びかけに新武さんは顔を上げて反応をする。
七瀬『風紀委員室は行きましょう。
あなたが知らない林道くんをお話します。』
新武『俺が知らない…?』
含みのある言葉に新武さんも会長も怪訝な顔をした。
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