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第15話 君は誰?

久遠の唇は柔らかくて暖かい。 優しい軽い口づけが俺にたくさん降ってくるから俺はそれから逃げれないでいる。 唇と唇が軽く触れる。 触れるたびに俺の身体がフワフワとなって心地がいい。 今の俺は何も考えれない・・・。 「ウゥ〜ッ。くぅ・・はぁ・・・お・・んっ・・・。」 「優ちゃん。可愛い。」 俺は久遠の唇からやっと解放された。 今の俺は現実なのか夢の中に居るのかわからない。 唇には久遠が重ねてきた唇の感触が残っている。 俺はそれで現実だと思い知った。 「優ちゃん。そんな、顔してたらまたチュウしちゃうよ。」 俺の知らない顔をしてニヤリッと笑う久遠がそこにいる。 絶対学校では見せない顔。 そんな顔? 俺はどんな顔してる? このままでは、久遠から逃る事が出来なくる。 「い・・いやぁ・・・。」 「嫌?でも優ちゃん嫌そうな顔してないよ?」 「もう、いや・・・。」 久遠はフッと笑うと今度は深い深いキスをしてきた。 息ができない。 苦しくて目に涙が溜まりだす。

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