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第16話 黙ってコソコソ
なんだか力が入らないまま真っ直ぐに健太を見る。
「なぁ、健太…訊くんだけど」
「何 ?どした?」
健太が不思議そうに見てくる。
そりゃそうだよな。
俺がこんな風に元気ないなんて、しかも神妙な面持ちで訊いてくれば、さ。
「神、こっち見てる?」
コソッと訊くと、健太は目をパチクリさせた。
「はぁ?!」お前、自意識過剰じゃねぇの?王子の、」
「バカァッ!!声でかい!!」
慌てて黙らせると、俺の本気を見てとったのか、健太がコクコク頷いた。
よし、そうだ。黙ってくれ。
「え…マジどしたの?」
健太も俺と同じようにコソコソ顔を近づけて問いかけてきた。
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