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第44話 王子様~?
それにしても、あいつ王子とか言われてるけどなんか口も態度も悪くなかったか?
学校での神とは違ってた。
上から目線でなんかイチャモンつけてきて、何様だよ?
あ、王子様ね。
そうでした~って、違う!!
ひとりツッコミほど虚しいものはない。
お~い、健太。
今すぐ来てくれ~い。
まあ、イチャモンでもなんでもないよな。
ハッピーがあいつの服を汚したのは事実だし。
そのハッピーのリードをちゃんと握ってなかった俺が元はといえば、いけなかったんだし。
本当は弁償十万のところを妥協して、月千円プラス食堂の席取りでチャラにしてくれるっていうんだから。
「やっぱり、いいヤツかも…」
なんか態度偉そうな神だけど、王子のあだ名は伊達じゃないんだ。
やっぱり基本的に、優しいんだよな…。
いや、でも待てよ?
俺は単純に考えすぎてないか?
神の態度を思い出せ。
あれは横柄な俺様や態度で、普通はあんなことはないだろう。
「…」
でも、神だって人間だし。
学校とプライベートが違うのは、当たり前だろ?
「あーっ、もうっ!!」
俺は悩みに、頭を抱え込んだ。
ええいっ!!
心の中の俺!
考えを纏めろよーッ!
平凡な俺の脳みそには、簡単に処理しきれない内容だった。
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