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かなてぃの恋⑤

そんな訳で、 自分の恋心を自覚した俺だが、その気持ちを結城に打ち明ける事はできないまま、高2になった今もイイ友達をやっている。 でも、俺は、結城との今の関係が結構好きだ。 俺は、クラスの中で結城と1番仲がいい。多分。 俺は結城と一緒にいる時間が好きだし、結城も俺の事を信頼してくれている。 気持ちを打ち明けると、その関係を壊してしまいそうで、俺は自分の気持ちを、そっと胸に秘めておくことにしたんだ。 でも、今日。 俺は見てしまった。 人気のない校舎裏で、結城が体育教師のひよし先生とキスしていたんだ。 頭をぶん殴られたかのような衝撃を受けた。 もしかして襲われてんのかと思ったけど、どうやらそんな雰囲気でもなかった。 この時も俺は隠れて様子を伺った。 「…っ、ひよしさん、何考えてるの!ここ学校っ!」 結城の声が聞こえた。 ひよし先生のこと、ひよしさんって呼んでる…? 「平気だよ、人いないしさ」 「家ですればいいじゃん」 「お、家帰ったらしていいんだな?」 そう言われた結城は顔を赤らめていた。 なんだこれ。 どういうことだ。 家帰ったらってなんだ!? わからん!! 俺の頭の中、キャパオーバーでパンクしそうだ。 明日、突然、地球がなくなりますって言われたくらいの衝撃だ。 俺はその場を走り去った。 何がなんだかわからなくて、その場にこれ以上いられなかった。 俺は結城が好きなんだ。 誰にも渡したくない。  絶対に! 真相を暴いてやる。 あの体育教師に結城をとられてたまるか! To be continue ✽✽✽✽✽✽✽✽✽✽✽✽✽✽✽✽✽✽✽✽ ※そのうち「続・かなてぃの恋」書きます!

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