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第1話 夏休みスタート

 満員電車での痴漢妄想が幼馴染みの東上和樹にバレて、なんか妙な感じで恋人になった。  それから一ヶ月経っていない。現在、夏休みまっただ中。俺は一人で虚しく自家発電をしている。 「んっ…」  Tシャツ一枚、下はマッパ。凄い間抜けな格好でベッドに横になって何やってるかって?  健全な男子の健全な欲求処理ですけれど何か。  たくし上げたTシャツの端っこ噛んで声をミュート。ついで乳輪の辺りを指でクルクルして気持ち良くなっている。  これは和樹の指。和樹の指!  妄想癖バンザイな俺だ、目を開けてたって妄想できる。  あの日、俺と和樹が恋人になって初めて「いたした」日の事を思い出しながら、俺は自分の乳首を虐めている。爪で引っ掻いて、しっかり硬くなった所を指で摘まめば気持ちよさに息が上がる。  目の前には和樹がいて、エロい声で囁くんだ。「尖って硬くなって赤くなって、女の子みたいだよ、亮二」って。  うはぁ、ダメだ気持ちいい…。  ハァハァ言いながら、我慢出来ずにドアに背を向けて自分の竿を握った。これにもブルブルする。「こんなに溢してる」って、耳元で低く囁いてくる。 「はぁ…和樹ぃ…」  前を扱きながら、空いている手は後ろの孔に。少し慣らせば指の一本くらいは簡単だ。何故かって? 企業秘密だっての。 「んぁぁ、気持ちいぃ」  指先が埋まって、入り口のちょっとだけを指でクルクルするだけでゾクゾクする。  覚えてるんだ、ここに和樹の熱いモノが入って、中をたっぷり擦りながら犯された事。その時の気持ちよさを思い出すだけで奥がキュンキュンする。明らかにエッチなミルク大量生産だ。 「はぁぁ…ぁあ……」  指が止められない。自分で後ろに指突っ込んで完勃ちのナニ扱いてるって凄い絵面だけど、気持ちいい物は仕方がない。なんせ俺って妄想だけで興奮できる変態なんだし。 「はっ、和樹イク、イ……ッ!」  気持ち良くドクドクと溢れ出るモノが俺の手も腹も汚してる。下はバスタオル敷いてたからセーフ。後でこっそり洗っておけばいいわけだ。  それにしても気持ちがいい。やっぱり妄想だけより実体験ありのほうがリアルだ。犯された時の感覚とかバッチリ覚えてるしね。  荒い息をどうにか整えて、俺は寝返りを打って………固まった。 「なっ、な……」 「…うん、ごめん。ちょっと間が悪かったわ」 「のわぁぁぁ! 姉貴!!」  晴天の霹靂、清水の舞台から突き飛ばされた! 誰か俺を今すぐバルスしてぇ!  ドアに背中向けてナニしてたのを、姉貴に完全見られてた。ドア開けたまま呆然と見てる姉貴と寝返り打ったら目が合った。  なにこのカオス。俺の記憶よ消えておくれ。いや、もう……ノックしろよ姉貴!! 「あー、まずはしまったら?」 「……そうします」  もう、色んな物捨てすぎて残ってないよ神様…。

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