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キス
すると歩叶君は赤く腫れた目を閉じて僕に近づいてくる。
「ん…」
気付いたときには僕の唇に彼の温かい唇が重なっていた
まさかキスされるとは思わなくて必死に抵抗するが力が強くて抵抗できない。
「やっ…だ…」
涙が溢れる。
「良いって言った…」
力が抜けていき閉じていた口も開いていく。
そこから入ってきた舌は全身が痺れるようで不思議と嫌という気持ちは無くなっていた。
「んぁ…」
「彼方エロッ」
部屋中にリップ音と自分の声だとは思えないような声が響く。
「はぁ…っ…」
酸素が回らなくなり力が無くなって歩叶君に体を預ける
「このままだと止まらなくなりそうだからここでおしまい」
そして、更に涙が溢れる。
「そんなに泣くほど気持ち悪かった?」
違う…気持ち悪くは無かったんだ…
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