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side…碧

キスマーク…… 同期にはさんざん冷やかされて、上司には険しい顔で注意された 女子社員には根掘り葉掘り、キャーキャー騒がれるし、あの野郎…………!   これも全部、緑川のせい……… …………怒りが沸々と湧いてくる 「今日、緑川さんと一緒に来てましたよね」 「あぁ」 「緑川さん、格好良いですよね!」 「…………」 俺に同意を求めないで 「緑川さんって優しいですよね〜」 「あいつのどこが!あいつは……」 「如月!ちょっと来て」 やば!緑川!? 「……」 人気のない給湯室に連れ込まれる 「会社で余計な事言ってみろ。 写真ばらまくだけじゃなくて、皆の前で犯してやるぞ」 ギラッと睨まれる 怖い怖い怖い! こいつ……本気だ…… 敵に回しちゃダメ………… 「何も言ってねーだろ」 小さい声で抗議 「俺は余計な事、言うなって言ったんだ。 あとは自分で考えろ」 「…………」 「今夜お前んちに行くから予定空けとけよ」 「今日、同期の飲み会」 毎日、付き合ってられるか! 「……断れよ」 「無理だよ。同期会だぞ!」 「何時に終わる?」 「飲み会は9時までだけど二次会もあるから」 「二次会も行くのかよ」 「だって、久しぶりなんだ。 明日も会社あるし多分、終電まで」 なんなんだ。お前は束縛系彼氏か!? 「じゃ。迎えに行ってやるから電話よこせ」 「は、はぁ!?なんで…… いや、いいよ。自分で帰れる!」 終電、12時近いぞ…… 「うるせーな。いいから、電話しろ」 そう言い残して、緑川は行ってしまった ………………本当に理解不能

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