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第6話『怖い』
俺となつきは無事遅刻することなく、
いつもどうりすごした。
で、いつもどうり帰り道途中で別れて
各自自分達の家に、
ってのがいつもの流れなんだけど。
今日は違った。
なつきと別れた後、後ろからつけてくるような足音が聞こえてきた。
振り替える。
…………誰もいない? いや、そんなはずはない
しっかりと聞こえていた。
現に今も歩き続ければそれに合わせて
後ろからは足音が聞こえる。
怖い。
怖い 怖い 怖い‼‼‼‼
なにこれ‼‼‼ 泣きそうなんだけど‼‼‼????
涙目になり始めた時。とたんに足音が止んだ。
自分の心臓の音がうるさい。
鼓動が早くなっていた。
「だ、大丈夫。
落ち着け、何でもない。なんにもいない。」
自分に言い聞かせるようにしながらゆっっくりと後ろを振り向いた。
そこには、あいつの姿があった。
「ッッお前かよ‼‼‼‼‼‼‼‼ ふざっけんな‼怒るぞ‼‼」
なつきだった、ふざけんな まじもう……泣く。
「は!!??
ちょ、泣くなって‼俺なんもしてねぇじゃん」
「なんもって、
……今俺のことつけて来てたじゃん‼‼‼‼」
「は?なんの話だよそれ。
俺は自分ちのアパートが取り壊しになったから急いでまるん所に走ってきたんだよ!!」
え……アパートが取り壊し?
……走ってきたってことはなつきじゃない?
…じゃあ、さっき聞いた足音は?
色々ありすぎて
頭の中がゴチャゴチャになったのだけは理解して、俺は意識を手放した。
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