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ガマンデキナインデス 3話

うわあーーー!!!!なんてこと考えているんだよおおお!! なんか、なんか、発情期みたいじゃないか。 1人悶える俺。 そして、小麦の寝顔をみてたら、眠くなってきた。 横に寝かせて貰おう。 俺は直ぐに横になり、目を閉じた。 小麦に寄り添って寝ると凄く安心するんだ。 最近、気付いた。 なんだかんだ言っても小麦の隣は安心してしまう。 温かいし、…………凄く気持ちいい。 頭撫でてくれてる? 頭に手のひらの感触。 小麦………俺が寝付くまで頭撫で撫でとか、お腹辺りを軽くポンポンとか……子供を寝かしつけるような仕草してくるんだよな。 嫌いじゃないけど。 子供扱いされてるみたいなんだけど、嫌いじゃない。 今、まさに頭を撫でてくれている。 起きたのかな? 重い瞼を開けると、目の前に小麦の寝顔。 スースーと寝息が聞こえる。 あれ? 小麦寝てる? じゃあ、頭撫でているの誰? 視線だけ動かして撫でている誰かを探す。 「クゥーン」 犬が鼻を鳴らす音。 あれ?影虎? 俺、熱ないのに…………パタパタと尻尾を振る影が視線の端に映る。 えっ?撫でているの影虎? んな、馬鹿な?犬の足じゃないよ。 人の手………白くて小麦くらいの手のひらが目の前に現れた。 はっ? 誰の手? 少し顔を動かすと、綺麗な金色の瞳と目が合ってしまった。 はいいい? 金色の瞳で、整った綺麗な顔が俺をみている。 いや、見下ろしている。 「夢だよ?琳……」 その綺麗な顔の人がそう言った。 夢? ああ、そうか夢か………手のひらは俺の頬に触れる。 「夢なの?」 一応確認してみた。 「私を覚えている?」 「えっ?」 質問したのに、質問されて、何を?と考えた。 「迎えに来るって言ったよね?」 「…………だれを?」 「君を……」 「なんで?」 「あの日、見たから………君が、見てしまったから」 「………何?」 何見たっけ? そう考えていたら、わん!!!!と影虎が吠えた。 その瞬間、フワリと部屋の中に風がふいて、銀色の長い髪が流れた。 「………ほんと、邪魔するように躾てるんだね」 ボソッとそう聞こえて、銀色の長い髪のその人はすう~と消えた。 消えた…………… はあああ?消えたあ?? 俺は勢い良く起き上がった。 シーンとした部屋の中。俺と小麦以外は誰も居ない部屋。 あれ?寝惚けてる俺?それとも白昼夢? キョロキョロしても何も無く、俺は眠る小麦に視線を戻す。 寝顔が可愛くてもう少し見ていようかな?と小麦の頭を撫でる。 薬のせいか本当にスヤスヤ寝ちゃってる。頭撫でても起きない。 そうだよな、エッチな写真撮っても起きなかったし。あ、そうか今のうちに小麦が撮った俺のエッチな画像消せばいいんだ! 俺って頭良い~。 小麦のスマホを手にすると操作してみる。 画面にロック番号要求の文字。 ……ですよねえ~。 普通にロックしちゃうよね。くそう!! 俺は適当に番号入れてみるが反応なし。 こういうのって誕生日とかじゃないよな、危ないし……あ、小麦の誕生日っていつだっけ? ……そこからやん!! 諦めよう……プライバシーの侵害だし。あ……でも、俺のプライバシー&プライドはどうなる? どうせ開かないだろうと俺は何気に自分の誕生日を入れてみた。 なんと……!!!画面が開いた。 嘘……マジで? 俺は小麦を見る。……小麦って俺の誕生日知ってる……。 何でだろ?ちょっと嬉しい。 いや、待てよ?誕生日が同じだけとか?偶然の一致だけかもしんないじゃん。嬉しかったはずなのに偶然かも知れないとか誕生日が同じかも知れないと考えただけで、面白い程に心がションボリと小さくなってしまった。 俺ってなんなん? まあ、取り敢えず、中見れる…… 画面を指先でスライドさせて、写真を見る。 ひいいいい!!! 見て、小さく悲鳴を上げた。 だって、俺のエッチな写真がたくさん…… な、なんだよこれ!こんなに撮ってたんか!! 俺は小麦を睨む。 めっちゃある!! エッチな雑誌みたいにエロい。色んなポーズしてる俺……。 いやいやいや、こんなポーズしてないし!! きっと、偶然なんだろうけどな……恥ずかしい! 何枚もある写真を一気にスライドすると……動画みたいに動く。 連写かよ…… そういえば、動画撮ってたな小麦……。 俺は動画をタッチ。 「あんっ、こむぎぃ……」 俺の声が部屋に響いて、慌てて止めた。 な、何じゃこりゃあ!!!! 音を小さくして、また動画をタッチ。 画面の中の俺は尻を向けて腰を動かしている。 し、しかもですよ!!!しり、尻にゆびいいい!! 俺の心拍数は上がる。 まるでゲイビでも見ているかのような動画。 はめ撮りのDVDみたいだ。 画面の中の俺は腰をクネクネ動かしている。 尻の穴に指突っ込まれて喘いでいるよう……ああ、もう終わった……俺、終わったよ。 「きもち……いい……おくまで……」 俺はそう言って腰を動かして気持ち良さそうだ。 お尻に指……気持ちいいわけ…… そう思うけれど、画面の中の俺は気持ち良さそうにしている。

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