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 俺は今、寝ている智駿さんに乗っているらしい。目が見えなくて、自分がどうなっているのかわからない。    そして、騎乗位にドキッとしてしまった。自分で腰を振っているところを智駿さんにみせることになる。なかなかに恥ずかしいって思ったけれど、俺はとにかくはやく挿れて欲しくて、抵抗しようなんて思わなかった。  目も見えない手も使えない、だから俺は腰を動かして智駿さんのものを探すしかなかった。ゆらゆらと腰を揺らして、そしてとん、とそれがぶつかると、身体が悦んだのか「あんっ……」って声が漏れてしまう。 ゆっくり、腰を浮かせてそれの先っぽを自分のお尻の穴に当てた。俺のお尻の穴は自分のエッチな汁でぬるぬるになっているから、上手くぴたりと合わせられない。にゅるん、にゅるん、と何度もお尻の穴を智駿さんのものが擦って、それだけで俺は蕩けた声を出してしまう。 「んっ……あんっ……」 「がんばって、梓乃くん」 「はいらな、い……」  必死に、腰を動かして智駿さんのものをなかに入れようとした。そのたびに穴がぬるぬると擦られて、ヒクヒクと疼いてしまう。早く欲しい、欲しいってその思いが膨らんでいってもう我慢の限界って思った時、 「あぁんっ……!」  にゅるるっとそれがなかに入ってきた。  腰を上下に動かしながら試行錯誤していたものだから、一気にそれは半分くらいまでなかに入り込んでくる。じゅわっと熱が広がるような感覚が襲ってきて、俺は弓反りになってビクンビクンと震えた。 「あっ……あっ!」 「ほら、奥まで。梓乃くん」 「うぅっ……」  今日も焦らされて焦らされてとろとろになった俺のお尻。智駿さんのものが入ってきた瞬間に悦びに悦んでしまって、ぶるぶるとなかが収縮している。すぐには動けないのに、智駿さんが俺のお尻を軽くぱちんと叩いてきたから、俺はまた「あんっ……」って喘いで、そしてなかに入れようとなんとか腰を落とし始める。 「はぁっ……んっ……あっ……」 「ふふ、ゆっくりゆっくり」 「んぁ……」  ぱちん、ぱちん。優しい言葉を吐くわりには、智駿さんは俺のお尻を叩いて催促している。だから、ず、ず……とじわじわとなかに侵食される感覚に耐えて、俺はなんとか奥まで挿れることができた。 「あぁ……」 「すごい、奥の方ビクビクしてる。やっぱり梓乃くんのなか、気持ちいい」 「ほ、んと……?」 「ほんとほんと。ねえ、腰、振って」  気持ちいい、って言われた瞬間に、俺の下腹部がきゅんきゅんした。そうだ、この体位は智駿さんを喜ばせることもできる体位なんだ……そう思う。 「んっ……」  でも、まだちょっと上下にずぼずぼするのは恥ずかしくて、俺は前後に腰を振り始めた。  ぬるぬるの俺のアソコが、智駿さんの下腹部に擦れる。そしてなかで、智駿さんのものがぐいぐいと前立腺にあたっている。激しさはなくて、イっちゃうイっちゃう……!って感じはしないけれど、じわじわとアソコが熱くなってきて、気持ちいい。 「あ……あ……」 「絶景。梓乃くん、すっごい気持ち良さそうな顔してるよ。下からみるとすごくいやらしいね」 「んん……はずか、し……ちはや、さん……」  このいやらしい俺の動きを、智駿さんに見られているんだ。そう思うと興奮してしまって、顔が熱くなる。くちゅくちゅと擦れるアソコから聞こえてきて、自分はどれだけ濡れてしまったんだろうってエッチな気分になった。

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