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空雅の場合/29

萌葱side それからは地獄の日々。 あいつらに脅されて毎日のように体を開くことになる。緋色に見られているときもあれば緋色の目を盗んでやられる時もあった。 次第に変えられていく俺の淫らな体 男たちは俺の体にどっぷりはまっていった。 「萌葱…お前最高…」 いつしか緋色は呼ばれなくなって俺だけが呼ばれる… 「萌葱…好きだ…」 そうして暫くたった頃あいつらの中の一人である緑がそう囁くようになった。 こんなに酷いことしてきたくせに今さら… でもその言葉に俺の体は悦び震えた そいつに抱かれるときだけはただ優しく包まれる感じで… 苦しくなかった… 「萌葱…まだ緋色が好き?」 「お前に答える義理はない…」 「それでも良いから…俺だけのになって…」 「お前バカなのか?こんなことされてきて、はい、わかりました。なんて言うか?」 「言わねぇな」 「そういうこと。」 「でも体は欲しがってるでしょ?」 「煩い」 これまでこいつらの誰もキスなんてしてこなかった…でもその日は違った。 他の奴らが立ち去った後、そいつが俺を抱き抱えて律動を繰り返し俺を貪っていた。そうして… 「萌葱…一緒にいこ…っ…」 「んんっ…」 そうして同時に欲を放ちぐったりした俺を抱き抱えたまま俺にキスをした。それはそれは優しいキスだった。 「んん…」 「萌葱…好きだ…愛してる…」 愛おしそうに俺の名を呼び愛の言葉紡ぎ繰り返すキスに俺は夢中になって人が来たことに気付いてなかった… 「萌葱…」 緋色だった… 「…もしかして…同意だった?ごめん…邪魔して…」 「緋色…」 緋色が俯き顔は見えなかった… 「緋色…まっ…んん…」 呼び止め追おうとした俺をそいつが唇を重ね言葉を封じ押し倒す 「お願い…緑…行かせて…緋色のところに…」 ポタリと暖かいものが俺の顔に落ちる。見るといつも強気な緑が涙を流してた 「萌葱…行かないで…お願い…」 初めて見る姿に動けなくなって結局緋色を追えなかった。

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