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 お風呂からあがって、休憩タイム。俺の服を着た涙はやっぱりたぼっとしていて超絶可愛い。俺は涙を後ろから抱きしめるようにしてソファに座って、涙のいい匂いとあったかさを堪能していた。 「結生」 「んー?」 「あのさ、もしも……俺たちのクラスの人たちが嫌な人が多かったとして……結生は俺と付き合ってるってこと、正直に言う?」 「急にどうした」 「ううん。今日……横山にさ、」 「あー」  涙の唐突な質問。それを聞いて俺は、昼間の横山の反応を思い出す。不意に男同士のキスシーンを見てしまった横山。横山は寛容だし優しいから何も気にしていなかったけれど、人によっては嫌悪感を覚えるかもしれない。もしも横山がそういう人だったらどうするだろう……俺は考えてみる。 「涙のことを思えば、できるだけ言わないようにしたいけど……でも、俺自身は別に隠す気はないかなあ」 「なんで?」 「んー? 周りから避けられても、俺は涙と一緒にいたいからね」  ……うん、俺は誰よりも涙を優先するだろう。もしそれで友達を失ったとしても、涙から離れることはない。  正直に、そんな気持ちを伝えてみれば。涙はふっと頬を緩めて俺に寄りかかってくる。さらりとした涙の髪の毛から、俺と同じシャンプーの匂いがふわっと漂ってきて、きゅんとした。 「……やっぱり、結生、すき」 「なに? 急になんだよ~」 「ううん。なんとなく」  ぺた、と涙が俺の体にくっついてきた。ちらっと表情を覗いてみれば、うっとりとしたような、蕩けた表情。そんなに俺が大好きなんだと思うと、ぎゅんとしてしまう。  そっと涙の肩を抱くようにして、手のひらで涙の頬を撫でる。顎から、頬。猫を撫でるようにして手のひらで愛撫してやると、涙はとろん……と目を閉じて気持ちよさそうにしていた。 「かわいい、……涙……」 「あ……」  ゆっくり、ソファの上に押し倒す。腕枕をするようにして、抱き寄せたまま押し倒せば、涙はすっぽりと俺の中にはいっているような状態になった。そのまま頬に手を添えて熱っぽい瞳を覗き込めば、涙ははぁ、はぁ、……と甘ったるい吐息を転がせて、どうにでもしてといった表情を見せてくる。 「めちゃくちゃにしたくなっちゃう」 「……めちゃくちゃに、して……」 「そんなこと言っていいの?」 「……結生になら、……なにされても、いい……」  頬を染めて、瞳を潤ませて。俺を煽るようなことを言ってくる涙。これを天然で言っているんだから、もはや才能だよな、なんて思う。 「俺、絶対に涙のこと、離さないよ」 「……うん」  涙の唇が、物欲しそうに震える。して欲しいんだな、と思って唇を奪うと、涙は「んっ……」と鼻から抜けるような甲高い声をだして腰をビクつかせた。一度唇を離して笑いかければ、涙の甘い吐息が「もっと」とねだってくる。「キス?」と聞いてみれば「うん……」とおねだりしてきたから、また、口付けた。  キスして、一言言葉を交わして、またキス。それを繰り返す。顔を真っ赤にして、腰をもじもじさせて、なみだを流し始めた涙はきっと感じてきたのだろう。抱きしめた涙の体が熱くて、俺の肌もしっとりと汗ばんでくる。 「ずっと、……いっしょに、いてくれる?」 「もちろん」 「……へへ、ありがと」  ……あ、また、笑った。  もう、愛おしくてどうしよう。たまらなくなって、俺は両手で涙の頭を持ち上げるようにして深くキスをする。 「ん、ふ……」  俺が涙の口の中に舌を挿れると、涙も応えるようにして舌を絡めてきた。  なんだろう、今更だけど、涙のほうからアクションを起こされると異常に興奮する。さっきのフェラもだし、こうして舌を絡めてくれるという行為も。エッチなことが苦手だった涙が、こうして自分からやってくれるってことに感動しているのかもしれない。  涙、少しずつ変わってきているなあ。笑顔がちょっとずつでてきたし。それに、俺に「お願い」をするようになってきた。前までの涙は「一緒にいて欲しい」とかそういうことをあんまり言ってこなかった。自分に自信がないから、そういうことを相手に頼めなかったんだと思う。相手を信じきることができなかったんだと思う。それが、今は……違う。俺に、ちゃんとやって欲しいことを言ってきてくれる。 「涙……」 「ん、……」  俺と、幸せになろう、涙。  たまらなくなって、俺は唇を離す。甘い眼差しで見つめてくる、涙。今は涙の手を引いて、そしていつかは隣り合って歩いて……そうなれたらいい。もしも、周りの人から批難されたとしても、俺は涙と一緒に歩いていく。 「ベッドいこ、涙。いっぱい、エッチしよ」 「……うん。」

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