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オトウトたちの秘め事③
「大介もにーちゃんもいねぇのか…。」
「……まぁ、俺は2泊だけだし。椋丞いない1日はさすがに母親も休むってよ。」
「……お前らその日メシどーすんの?確かおばさんがメシ作れねーからヨーコちゃんと椋丞にーちゃんが作ってんじゃ。」
「出前に決まってんだろ。」
さわやかな優等生笑顔で残酷な言葉を吐く大介。智之も妙に納得してしまう。
「ともゆきはしゅーがくりょこーないの?」
シューマイを頬張りながら晃介が訊いてきた。
「5年生は5月に林間学校っつーのがあんだよ。」
「それってクラスのみんなとおふろ入るんでしょー?ユメいやだな、はだか見られるのー。」
おませな侑芽は嫌そうな顔をする一方で、晃介はニヤついた顔をする。
「ともゆきってチンチンちっさいのー?」
「……はぁ⁉︎ば、おま、何言ってんだよ晃介!」
思春期の入り口にいる智之は無邪気な晃介の質問にプライドが傷ついた。
そして恥ずかしくて顔が赤くなる。
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