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・第258話・

燃え上がって、溶け合って 身体も心も1つになってしまいたい 離れられないように…… 及川さんは腰を引いて、挿れたままだった陰茎を引き抜いていく。 抜かれた感触だけでイったばかりの身体は、大袈裟に反応してしまう。 「うっ、あ……んぅっ……」 あなたが与えてくれるなら、どんな刺激でも、敏感に全て感じ取りたい。 早く貫いて……もっと強いのが欲しい…… そう願った次の瞬間、勢い良く最奥を突き上げられた。 「うぁっ!」 肌と肌がぶつかり合った音が、室内中に響く。 脳が揺さぶられ、その一突きだけで全身にビリビリと痺れるような快感が駆け巡る。 「ふあぁ……んっ…んあぁっ!」 そんな快感をゆっくりと味わう暇は与えられず、続けざまに最奥を打ち付けられる。 グチュッ、ヂュプッ と、厭らしい淫らな音を漏らしてしまう。 ヌルヌルと滑り、抜き差しがスムーズになって、その擦れる感覚が堪らなく気持ちがいい。 「んっ! あっ、うぅ……おいかっ…わさんっ……も、もっと…もっとぉ!」 ギュゥゥゥ~~っと必死に強く彼にしがみつき、もっとと更に刺激を求めた。 「はっ……ぅ…飛雄……」 名前を呼んで、俺の気持ちに応えようと、彼も必死に腰を振ってくれる。 上下に身体が揺さぶられて ベットのシーツと背中が擦れて、それもが快感に変わっていく。 激しい抜き差しが続いていって 擦られる度、突かれる度に 繋がった中心も、頭の中も全てドロドロに溶かされていく。 気持ち良さに頭がクラクラして、これも気持ち良くて 良すぎて仕方ないのに、欲張りに彼を求める 離れてしまっていた唇もまた欲しくなって、口内も一緒に気持ち良くして欲しくて 彼の唇を求めて、強い快感に思わず閉ざしてしまっていた視界を開く。 映った愛しい顔は、真っ赤に染まっていて 汗で濡れてて、ポタポタと滴らせていて、それが光って綺麗で 眉間にはシワが寄っていて、気持ち良さに顔を歪めてくれている。 いつも綺麗な彼の顔が、快感で歪んでいる。 それが嬉しくて、もっと快感が増していく。 首に回した腕に力を込めて、彼を引き寄せ、唇を重ねる。 舌を伸ばして、触れ合わせると、 もうそれだけでも気持ち良くて…… そんな俺のキスに応えながら、腰を振ってくれる彼が愛おしい。 舌を絡めて吸い付き合えば、抜き差しが更に加速する。 あぁ……ヤバい、ヤバい…… 俺の中を行き来する欲望が大きく膨れ上がって、 脈打って、今にも破裂しそうなのが分かった。 抜き差しされて、擦られる度に、俺の欲望も気持ち良さに堪えられなくなってきているようで もうヤバいと悲鳴をあげ始めていた 「んっ、んっ……ふっ、う、んふぅっ…」 また一緒にイきたい…… キスを深くして、彼の舌に必死に吸い付きながら、自分も腰を振る。 二人で腰を振って、中も擦りあげられたら 無意識に後ろを締め付けてて 彼も、自分も同時に震えて 「ふっ、んうぅっ」 お互いの欲望が大きく膨れ上がって、 「ンッ! んんうぅっっ!!」 「くっ、ううぅっ!」 弾け飛んだ あっ、熱いっ! 熱い及川さんの欲望が、いっぱい俺の中へと注ぎ込まれていく。 ドロドロと中に入ってきて、その熱さが、入ってくる感覚が気持ち良かった 「ふあぁぁぁ……」 体内が、彼の精液で埋め尽くされていく。 それだけで、心が満たされて そして、まだまだもっともっとと、欲張りに求めている自分がいた。 彼が唇を離して俺を見つめて、穏やかに微笑んできた。 「一緒にイけたね……すんごい気持ち良かった……」 そう言って、俺の肩口に顔を埋めて、抱き締めてきた。 確かに、キスしたまま一緒にイけて、すごい気持ち良くて嬉しかったけど…… 俺はまだまだ足りない……もっと欲しいんだ 「及川、さん……」 「ん? なあに?」 「これだけで足りたんですか?」 「え?」 「俺はまだまだ足りてません! もっと、もっとあなたが欲しい。 もっと俺のこと求めて欲しいんです!」 抱き締め返しながら、彼の耳元に唇を寄せて、歯を立てた。 「イッ! 飛雄……」 そのまま舌を出して、そこをゆっくりと誘うように舐め上げてから、言葉を続ける。 「もっともっと、及川さんが欲しい。 俺があなたの何もかも、全てを掴み取っていたいんです」 「飛雄……」 俺の言葉で及川さんの瞳に、またもう一度火が灯った。 「俺も、飛雄の全てを、いや……それ以上を掴み取りたい…… もっと欲しい!」 「及川さんっ!」 休ませていた腰を、また律動させる。 「あっ! んっ、あっ、あぅっ!」 激しく腰を振ってくれて、最奥を何度も突いてくれる。 何度も突いて、擦りあげられて 淫らな音も響いて 気持ち良くて、良すぎて…… 幸せで…… 「ふっ! あっ、あっ、んっあぁっ! ひっぅ……んあぅっ……」 この幸せが、もう少しで手の届かないところにいってしまうという現実が、怖くて悲しくて…… 離したくなくて…… ずっと傍にいたいんだ 我が儘にそう願って、彼に強くしがみつき、 快楽と、寂しさ2つの想いが詰まった涙が溢れて、止まらなくなる。 気持ちいい気持ちいいよ及川さん…… もっと激しくして 離れられないように強く、強く……抱き締めてくれよ! 「飛雄っ! 好き、好きだよっ!!」 激しく俺を揺すりながら、必死に腰を振って、名前を呼んで 好きだって言ってくれる及川さんが 好きで、好きすぎて、愛しすぎて、 苦しい 「ンンンッ! ふっああぁぁっ!」 「クッ! うぅっ!」 また同時にイって、嬉しさに涙が溢れて止まらなくて…… 及川さんの精液で、俺の体内がいっぱいになって、 膨れ上がっていく。 熱くて、熱すぎて 熱いのが気持ち良くて、嬉しくて この熱さを求めずにはいられない もっと及川さんの精液、全てで 俺をいっぱいにしてほしい 「もっと、もっと及川さん……っ! 熱いのほしっ……欲しいです!!」 「飛雄っっ!!」 彼が腰を振って、俺も振って、 逃がさないように、彼の身体に足を絡ませ、グッと押し付ける。 「んんっ! んっ…あっ、あんっ、ふっあぁっ! おい、かわさんっ! も、もっと、もっと、ほしっ、い……っっ!」 噛みつくようなキスをされて、何度も腰を打ち付けられる。 その快感、圧迫感に上手く息が吸えなくなって、苦しさにしがみついていた背中に爪を立てる。 何度も何度も腰を振り合って、爪を立てて、 それでも二人の気持ち良さを引き出そうと、繋がりを深くしていく。 気持ち良すぎて、壊れそう 死んでしまいそう…… このまま、この瞬間が、止まって 永遠に離れられなくなってしまえばいいのに…… そんなのダメだって分かってる 及川さんの夢のためにも、前に進んで欲しいって本気で思ってるよ 思ってるから、愛しいから、あなたと繋がっていられるこの瞬間が永遠になれば良いと願ってしまう。 ずっと一緒にいたい…… この愛しい熱さをもっと俺に 「お、い、かわ、さんっ…… もっと……もっ、とぉっ! 熱いの……あ、なたが、ほしいっ!」 及川さんっっ!! 快楽の渦へ飲み込まれて、沢山イって 何度目か分からない愛しい熱を感じながら…… 薄れていく意識に必死にしがみついて 彼を求めて…… 苦しいなんて感情、とっくに通り越した。 そう言えるほど、二人できつくきつく抱き締め合って…… 愛し合う 「飛雄っ! 飛雄、好きだ! 愛してるっっ!」 「お、い、かわ……さ、んっ……! お、れも、 愛し、て、ます……!」 及川さん……

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