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第15話

「………」 「………」 暗い部屋に、月明かりが差し込む 僕と優斗は、床に敷いた布団に並んで横になっていた 『一緒に遠くへ行こうか』 電車を降りるまでは 楽しかった このまま二人で 何とか生きていける気がした だけど 現実はとても厳しくて残酷で 子供の力ではどうする事もできなかった…… 布団の中で、優斗と手を握る 優斗の指に力が込められ 僕はゆっくりと優斗の横顔を見た 「……ごめん、鈴 俺が、遠くへ行こうなんて言わなければ……」 「………」 目の前で、僕は男に犯された 大好きな優斗の目の前で 僕は淫らに感じてしまった…… 目尻から涙が溢れ零れる

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