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第1話
「…おっお疲れ様です…」
実力派俳優がいる室内。そこで自分の恋人で事務所の先輩でもある男に声をかけた美青年、小穴矢真都はネコの役者兼マネージャー。新人で仕事が余り来ない矢真都は同じ事務所の実力派俳優、檜山醍樹の恋人でもある疑り深いメガネ男子。
「他人行儀だな」
醍樹は昨日、醍樹に抱かれ醍樹に惚れ直した為おどおどしている矢真都にその顔を綻ばせた。
「二人の時は敬語はなしだって言わなかったか?」少しも怒りのこもっていない声でそう言い矢真都に歩み寄り始めた醍樹は「でっでも今はまだ仕事中なので」と言う矢真都の唇を刹那、奪った。
「!」その時、醍樹の男感のある美貌を間近で見ながらその目を細めた矢真都は(夢みたいだ)と思いながらその目を閉じた。
数年前、醍樹の芝居を目にした矢真都は醍樹に憧れ俳優になり醍樹と同じ職場で働くと言う夢を持った。
それからオーディションを受け醍樹と同じ事務所で働くマネージャー兼俳優になった矢真都は真面目で仕事熱心だった為、ほどなくして醍樹のマネージャーに抜擢された。
「はっ初めまして」
醍樹の姿がある室内。そこで醍樹に挨拶をした矢真都は矢真都より頭一つ分大きな醍樹に「今日からマネージャーをさせて頂きます小穴です」と言う言葉をかけた。
その時、矢真都の男感のある美貌やスーツ姿の中肉中背の体を黙視していた醍樹は緊張感から震えている矢真都の声にその顔を綻ばせた。
…可愛い…。
それから矢真都と行動を共にし始めた醍樹は矢真都の真面目さや人柄に触れ矢真都に心を奪われ愛の告白をした。
矢真都と醍樹だけがいるロケバスの中。そこで醍樹に言われるとは夢にも思っていなかった言葉を言われた矢真都はその目を見開いた。
「…こっ公私混同は…」
「俺のマネージャーを辞めればいい」
「…エ…」
「俺は事務所の稼ぎ頭だ。俺が社長に一言言えばお前は俺のマネージャーをすぐ辞められるぞ」
「…」
「ただお前がマネージャーを辞めたら二人で過ごせる時間が激減する事になるから俺はお前にずっとマネージャーでいて欲しい」
矢真都は考え迷いに迷った挙げ句マネージャーを辞めず醍樹と付き合う…と言う選択肢を選んだ。
それから忙しい合間を縫って愛を育み始めた二人はある日一夜を共にした。
「…矢真都っ矢真都っ」
醍樹に抱かれている矢真都の姿がある室内。そこでうわ言のように矢真都の名前を口にし続けている醍樹は矢真都の感声に鼓膜を揺らされ続けている。
その時、醍樹の下で乱れ感じ続けていた矢真都が刹那その身をひくつかせた。
「嗚呼っっ」矢真都は嬉し涙を流しながら達し自分の中に入れられている醍樹の一部を締め付けた。
「…クッ」醍樹は矢真都の体に促されるまま達しその顔を綻ばせた。
「お前、本当に初めてか?」
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