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第1話
花火大会の帰り道。
「混んでる‥けど、これ乗るしかねぇな。」
「狭っ、、ユキ、大丈夫?」
混んでる車内。
八神に手を引かれ、壁際に寄せられる。
そのまま俺のことを守るような体勢で
八神が俺の後ろの壁に手をついた。
「大丈夫。八神こそ、大丈夫か?」
「一応、ユキより鍛えてるから。」
なんて話してると、
突如、ガタンッと揺れる車内。
その弾みに、耐えていた八神のバランスが崩れて
俺との距離が縮まった。
八神の片方の手の指が、
軽く俺の乳首に触れて
ビクッと肩が跳ねる。
「悪ぃ、ちょっと我慢してろ。」
わざとじゃないって知ってる。
けど、必然的に耳元に囁かれる声。
揺れに伴って時折、胸に触れる八神の指先。
目の前には浴衣から覗く鎖骨と、八神の匂い。
「八神ぃ、、。」
我慢しようと思っても出来なかった。
涙目で潤んでるだろう俺の顔を見て
察したような八神。
「チッ、こんなとこで盛ってんじゃねぇよ。」
「ん、だって、、」
「…しょうがねぇな、声、出すなよ。」
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