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第1話
…あっまたホコリのヤローがオイラの上に…。
古本が並んでいる本棚。そこでホコリに殺意を抱いたそれは表紙に儚げな美青年の絵があるBL小説。文庫本で約十年前、作られたその本は古本屋の中にある本で時折ホコリを払ってくれる店長の男に片思いしている。
『あ、店長オイラの上に積もってるホコリ払ってー』値札を付けた本を本棚に置く為、店の奥から現れた店長(ハンサムで長身、細マッチョ)の姿に気付いたBL小説はそう言い店長に熱い眼差しを向け始めた。
同じ頃、一冊のBL漫画が腐女子のバッグの中でその口(謎)を開いた。
『やめてぇぇぇぇぇぇ』
少し前、腐女子の家の中でバッグに入れられたBL漫画はほどなくして自分が売られる事を察した。
『そっそんな…』
それから腐女子の手によって古本屋に運ばれたBL漫画は古本屋に売られた。
『いやぁぁぁぁぁぁ』その時、そう言いながら人知れず持ち主に売られる事を嘆いていたBL漫画は『うるせーっっ』と言うBL小説の声でその目(謎)を見開いた。
『オッオレの声が聞こえるのか?』
『?ああ』
それからBL小説と言葉を交わし始めたBL漫画はほどなくしてBL小説が店長に片思いしている事を知った。
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