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鋭く吊り上がった竜一の目……
……怖い…
僕は深く目を閉じた
「クソ…」
竜一は僕の肩口に顔を埋め
ギュッ、と強く抱きしめた
「……りゅ…」
戸惑った僕は
竜一の背中におずおずと手を回す
「アイツにされたかと思うと
スゲェ腹立つ…」
少し息が荒い竜一…
僕は今頃になって
涙が溢れてくる
「りゅ……」
「お前と…してぇ」
竜一は顔を上げ
僕を覗き込んだ
その竜一の瞳が
切ない表情なのに
少し潤み色気さえ感じた
僕は目を伏せた
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