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「……ん、……ひろくん、智裕くん!」
淫魔め、まだいやが……。
「とーと!」
ドスンッ
「グホッ!……ま、つり…ちゃん⁉︎どこ行ってたの⁉︎」
「まーちゃんは智之 くんと遊んでたよ?」
「え⁉︎マジ!あれ?部屋が明るい⁉︎」
俺は挙動不審に辺りを見渡す。俺の腹にはタックルしてきた茉莉ちゃん、そして隣には…。
「どうしたの?智裕くん。」
いつものように薄い色のシャツとスラックスを身につけて、天使の微笑みを浮かべる……正真正銘、俺の愛しの恋人。
「拓海さーーーーーん!」
別の部屋に弟の智之がいるかもしれないのに、腹の上には拓海さんの娘がいるというのに、俺は無我夢中で拓海さんを抱き締めた。
大丈夫!ちょっとじゃれてたと言い訳すればよし!あの弟 なら騙せる!
おっと、子供の教育上、茉莉ちゃんを目隠しして。
「智裕く……んっ?」
あー……俺はこういうのでいいんですよ。ちょっと触れるだけのキスでも拓海さんだから。
だけども、もうあんな真夏の夜の夢は勘弁してほしいので、今後は定期的(3日に1度)に拓海さんと触れ合わないとな♪
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